名つなぎ役

12月になりました。
今年がよい1年だったと締めくくれるように
踏ん張っていきます。

昨日、姫路で落語がありました。
東西落語名人会と称して行なわれたこの会は
桂文珍さんと春風亭小朝さんといった
名人の競演ということもあり、
おおいに盛り上がり楽しい一時でした。

今月、誕生日の母親と一緒に行ったのですが、
いい親孝行になりました。

小朝さんは「文七元結」という
聴きたかった古典落語をされて、
文珍さんは「不思議な五圓」というお話。
あっというまの2時間半でした。


(落語は、帰るときによく入り口に
その日の演目が貼ってありますから
ぜひチェックしてください。)

仲入り後、舞台に立たれたのは
動物モノマネの江戸屋小猫さん。

小猫さんは以前、
浅草と新宿の寄席で観たことがあり、
今回3回目の鑑賞となりましたが、
今回もメッチャ面白く大笑いしました。

動物モノマネが面白いの?と思う方も
いらっしゃるかもしれませんが、
こういう言い方も失礼ですが、
予想以上に面白いので、観た人で
ビックリされる方も多いと思います。

寄席は、落語目当ての方が多いですが、
漫才や奇術、切り絵などの方も出演され
落語以上に盛り上がることも多いのです。

今回も大爆笑の小猫さんのステージでした。

昨日の会は当然、
文珍さん、小朝さん目当ての方が大半。

小朝さんの熱演後、しかも休憩明けに
登場する文珍さんの舞台のため
もう一度、会場の空気を元に戻すのは
なかなか大変だと思いますが、
小猫さんのステージで一気に活気が戻り
文珍さんの舞台が盛り上がったのでありました。

観てるこっちの「笑う体勢」が整った感じ。

一般的な組織においても
こういった人がいるかいないかは
かなり大きいことではないでしょうか?

矢面に立つ人や第一線に立つ人が
何事もうまく交渉したり、
話せたりするためにやりやすい場を
作ってくれる人がいると、とても助かります。

自分の力だけでできていると勘違いしがちな
経営者や営業マンってたくさんいますが、
話しやすい場づくり、温かい場づくりを
作ってくれている仲間がいることに
感謝して気づけているかって
とても大事ですよね。

私が昔、社長しながら
営業をしていたころに会社で
受付をしてくれていた女性がいました。

いつも元気で世話焼きで
どのお客様にも笑顔で対応してくれ、
何より全てのお客様の名前や家族構成を
ほぼ覚えていてくれたので
誰に対しても大歓迎ムードを出してくれて
とても助かりました。

そういった場づくりを彼女が
築いてくれてたからこそ商談も
うまくいくことが多かったのでしょう。

彼女は50代でした。いつも
「社長、受付はもう若い娘にさせましょう。」
と言っていましたが、断固拒否して
彼女にお願いしていました。

体調を崩し会社は辞められてしまいましたが、
10年以上助けてもらいました。
体調が戻ってから、食事にもいけて
きちんと御礼も言えたのでよかったです。

本当、こういう人が一人いるだけで
組織、チームはとても助かります。
そんな人の貢献度に気づける社長でいたいと
ずっと思っていました。

偉そうに言っても気づけなかったことも
あったかもしれません。すみません。
でも、そう思えることは大事にしたいと
思っていました。

今回、文珍さん小朝さんもそんな想いから
小猫さんに声をかけたのではと思いつつ
そんな昔のことを思い出していました。

華やかな部分ばかりに目を取られずに
しっかりと全体を見れるように
自分自身の舞台も気をつけて
みていかないといけないですね。

追伸
夏に神戸の寄席で笑福亭鶴瓶さんの落語を
聴いたことがあるのですが、
今回の落語を見て文珍さんと鶴瓶さん、
舞台での雰囲気が
ソックリなことに気づきました。

本当、余談で恐縮しますけど・・・(笑)。