「言葉の使い方」

緊急事態宣言も延長されました。
仕事以外何もできない状況なので
結局、読書三昧の森下です。

連休だったこともあり
仕事に限らずいろんなジャンルの本を
暇を見つけては乱読してたのですが
読んでてとても共感したお話がありました。

伝説の刑事と言われた大峯泰廣さんの
取調べの裏話が書かれた本「完落ち」

大峯さんは、ロス疑惑やサリン事件など
数多くの大事件に関わってこられました。

連続幼女誘拐殺人事件の犯人だった
宮崎勤の自供も大峯さんが取られたのですが
その取調べの話の際に書かれてた
「調べの極意」がとても興味深いものでした。

大峯さんは「調べの極意」は
3つあると言われています。
その3つめが私はとても腑に落ちました。

1つめは「間合い」
2つめは「タイミング」
そして3つめが「言葉の使い方」

この「言葉の使い方」って言うところがミソ。
言うのは易いが、やるのは難しいものです。

例えば、セールスにおいても
「やらないといけないこと」や
「言わないといけないこと」って
案外、誰しも分かってたりするものです。

でも、売れる人と売れない人に分かれる。

例えば、「契約してください」って言葉は
誰しも言わないといけないと分かってますし、
似たようなことは言えますが、
売れる人は、はっきりと言えてますが
売れない人は遠回りな表現だったり、
何よりきちんと言えてなかったりするものです。

そういったことが言える空気を作り
適切なタイミングを計って
はっきりと明確な言葉で伝える。

書くのは簡単だけど
実践するのは難しいものです。

実際、日頃は高圧的な態度で
ズケズケ言うような人でも
営業や販売の場となったら
明確な言葉でお客様に
全然言えない人が多かったりもします。

そんな人はそもそも
お客様にも言葉の使い方が高圧的すぎて
ちゃんと言えない以前に
嫌われて商談が終わる人も多いし、

逆に言葉の使い方が頼りなさ過ぎて
期待感が全く無くて
嫌われることも多いから本当に難しい(笑)。

そう思ったら
相手に正直な気持ちを話してもらうためには
①「間合い」
②「タイミング」
そして③「言葉の使い方」

本当に<言い得て妙>な極意です。

昔、読んだ田中角栄さんのエピソード。

「カネは心して渡せ」
人にカネを渡すときは頭を下げて渡せ。
くれてやるといった態度が少しでもあれば
そのカネは死にガネになる。

これこそまさに
間合い、タイミング、言葉の使い方に注意した
究極の実践例のような気がします。

もうすぐ私も50歳。
世間でいう「年寄り」の域に入ります。
粋なジジイになれるように
今から心掛けておきます。