偉大なる月見草、おつかれさまでした。

出張続きで今日は休み。
家族でブランチがてら家近くの喫茶店へ。
このお店はかれこれ30年以上
流行っているお店。
今日も相変わらずのお客さん。

帰りにふと貼り紙を見てビックリ。
人手不足で17日~休業するとのこと。
流行っているのにお店ができない。
矛盾してますが、こういったケースは
これからどんどん増えそうです。

「なんだかな~。」と阿藤快さんのような
独り言をつぶやきながら家に帰りました。

そんな喫茶店で待っていたときのこと。
携帯に友人3人からLINEが来ていて
開いてみたら内容はみんな同じ。

元プロ野球の名監督、野村克也さんが
亡くなられたことを知り、ビックリしました。

奥さんが亡くなられてから傍目にも
元気がなさそうではありましたが、
突然って感じは否めません。

詳しくはわかりませんが浴槽で
亡くなられてたようで
ヒートショックの可能性が・・・。
私の父もヒートショックで亡くなっています。

今は「あたたかい家」といったコンセプトが
家づくりではよく言われてますが、
もうちょっとツッコんで言えば
「部屋と廊下や水回りと温度差がない家」
って表現の方が適切ですかね・・・。

元気で健康に過ごせる為にも
温度差ない家は、当たり前になっていきます。

東北は駅の公衆トイレですら暖房が効いてて
関西よりも全然暖かく過ごせます。
力技とは言え、雪国の方が
冬は暖かく過ごせるのも
いつも不思議な感じがしますね。

方法はさておき、理由は素直に受け止め
実行はしていきたいといつも思います。

さて、野村監督のお話。
野村さんの考えには結構、私は影響受けてます。

以前にも書いたことありますが、
野村監督は「天才」ではなく、
「秀才」であったと思います。

よく比較される長嶋監督は天才肌。
野村監督は秀才。
天才は努力なく結果を出せた人といった
ニュアンスで語られがちですが、
長嶋監督も現役時代は
メチャクチャ努力はされていたはず。
もちろん、野村監督も。

天才と秀才はどんな違いがあるのか・・。

個人的には
「天才」は結果を残したけど、
そのやり方を言葉にして人に説明ができなく、
「秀才」は結果を残して、
なおかつそのやり方を言葉にして
人に教えることができる人と
勝手に仮定しています。

たくさんいる秀才の中でも
野村監督は言葉にして人に伝えていける
秀才の中の秀才というのが私の評価。

野球選手なので野球での場面ばかり
いろいろなお話をされていましたが、
日常や仕事でもアッと思う言葉が多かったので
結構、本は読ませてもらいました。

もう野村監督の考えやお話が聞けないのは
とても残念ですが、
今までの言葉を読み返してみたいです。

自ら月見草に例えられていましたが、
ネガティブな中にもユーモアがあり、
ヤクルトの監督就任以降は、
向日葵だったのではないでしょうか?

若い頃は月見草で、歳とってから向日葵。
人間として実は、
理想の人生だったのではないでしょうか?

年末のM-1で優勝したミルクボーイが
優勝した時に「苦労人が報われた」って
書かれていて誰かが言ってた言葉が
妙に心に残りました。

「苦労人」っていうのは
才能があるのに評価されなかった人のこと。
才能もない、結果も出していないのに
評価されていない人は「苦労人」とは言わない。

ミルクボーイは昔から面白かったけど
全然売れず、認められなかった。
そんな2人がM-1で優勝したから
「苦労人」が報われたのだって話。

なるほどなって納得しましたが、
野村監督の現役時代はまさにこうですよね。

通算本塁打2位。
通算安打数2位。
通算打点2位。
通算出場試合数2位。
首位打者1回。
本塁打王9回。
打点王7回。
三冠王1回。
すさまじい記録・・・・・。
なのに、全然 騒がれない。

NHK解説者時代のノムラスコープの
高評価を経て、ヤクルト監督就任。
巨人長嶋監督と比較されつつも
世間から騒がれだしてからの30年間は
向日葵だったのではないでしょうか?

苦労人が報われたといった表現が
ピッタリのような気がします。

大好きだった人が
他界していくのは残念ですが、
改めて残された言葉を読み返してみたいですね。

野村監督は有名な言葉、名言が多いです。
その中でそんなに有名ではないですが、
さっき私が話したことと同じようなことを
以前、自著で書かれています。
最後にその言葉を転載しておきます。

野村監督、おつかれさまでした。
一ファンとして心からご冥福をお祈りします。

「人間社会において、言葉は常に大切だ。
適切、的確な言葉で表現できるかどうかは、
人間の度量を示す大切なものさしとなる。
特に監督など上に立つ者が、
部下のモチベーションを高めるために、
言葉の使い方を間違えてはならない。
監督は自らの意思を伝達することが仕事であり、
伝達の道具が言葉なのだ。」
野 村 克 也