価値感が変わるとき

イチロー選手が引退を発表されました。
本音を言えば、最後は日本に
帰ってきて欲しかった気もしますが、
本当にお疲れ様ででした。

1994年に颯爽と現れて
野球ファンでなくとも魅せられました。
まぁ私は当時、野球大好きだったので
目が離せませんでしたが(笑)。

210本安打を打ったシーズン、
まだ世間がそこまで騒いでなかった頃
姫路球場であった公式戦観に行って
イチロー選手を初めて見ました。

華奢な選手だなと思いつつ観戦、
確か4安打して「なんじゃこの選手?」と
思ったことがありました。
今となっては、貴重な機会でしたね。

ちなみに大学4年だった1995年
日本シリーズのチケットを徹夜で並んで購入。
第6戦目神戸グリーンスタジアム戦を手にするも
4勝1敗でヤクルトが勝ち、払い戻し。
今となってはいい思い出です(笑)。

そんなイチロー選手のことは
今更ここで私が語らなくとも
皆さんご存知なことが多いでしょうが、
強いて語るとすれば、
イチロー選手が出てきたときから
ずっとスゴイなと思っていたことが
私にも2つあります。

通算案打数やタイトル歴などの
数字、実績はもちろんですが、
なんといっても私はイチロー選手が
価値感を変えたことがスゴイと思っています。

1つ目は、なんといっても
打率ではなく安打数にこだわる姿勢。

それまではそんなこと考えていた人、
プロならさておき素人なんて
誰もが考えていなかったと思います。

それまでの価値観は
あくまで打率であり、本塁打数でした。

当時は130試合制。
130試合なら規定打席は、
所属球団試合数×3.1なので403打席。

打率3割を一流とするなら
121本安打すればOKなわけで、
概ね年間135本~150本も打てば
打率で換算してもその安打数は
首位打者クラスの数字となります。

打率で争うから敬遠合戦なんかもあり
なんか見てて釈然としないこともありました。

そこまでしても獲る価値が
タイトルにはあるといった
落合さんのような考えもありますが、
それは個々の価値感。

なんか正々堂々としないあたりに
嫌な感じがしたのも当時は
年齢も若い分だけ結構ありました。

そこにきてイチロー選手は
安打数にこだわりました。

そういわれたら1年を通して
首位打者は獲得しても
年間安打数が140本の選手と
年間安打数が210本の選手は
どっちが貢献度が高いかと言われたら
後者ですよね。

今となっては安打数もタイトルになった時代。
安打数もこだわる選手が増えましたが、
あの頃はあくまで打率主義。

そう思ったら20歳の若者が
それまでの価値感をひっくり返したわけで
その着眼点というかポイントと言うか
本当にスゴイなと思うわけです。

2つ目は、
この近代野球の時代においては
守備においても捕手~二遊間~中堅手の
センターラインはもちろんとしても
いかにして進塁させないかといった面でも
いかにライトのポジションの重要性が
高いかはわかる話ですが、

当時はレフトとライトの守備は
重要視されていませんでしたし、
草野球においては、
めったに球が飛んでこないライトは
一番、下手っぴが守るポジション。

ライパチなんて言葉もありました(笑)。

そんな誰もがやりたくないライトが
イチロー選手の登場後は憧れのポジションに。

守備範囲、俊足、強肩。
全て兼ね添えた身体能力の高い選手こそが
守るポジションに変わっていきました。

これも一例でしょうが、
「打率より安打数」と「ライトの重要性」

この2点を素人にでもわかる形で
価値感を変えてくれたことが
イチロー選手を見てて、
本当スゴイなと思ったことです。

カリスマとかスーパースターの登場とは、
それまでの考え方を根底からひっくり返し
新しい価値感を気づかせてくれることだと
私は思います。

長嶋茂雄さんしかり、
アントニオ猪木さんしかり、
志村けんさんしかり・・・。
(ちなみにこの3人、誕生日が一緒・・・)


(ちなみにこの人も同じ2月20日生まれ)

私が以前いた住宅業界も
営業マンの評価は棟数主義でしたが、
今は粗利獲得額に変わってきたように思います。

ネットでの評価を見たらよくわかりますが、
飲食業界も
お医者さんも
味さえよければいい、
腕さえよければいいから
お店の空気感や
相手を労える言葉がけなどのウエイトが
大きくなってきているように思います。
(もちろん技術はあった前提ですけど)

どんな業界もカリスマの登場などの
きっかけだけでなく、
日々、価値感は変わっているわけで
その変化には対応できないと
続けていくのは難しいわけです。

聞いた話では、
何百年と続いている和菓子の老舗でも
味は変わらないものではなく、
実は味は少しづつ時代の好みに合せて
変わっているのだそうです。

今までの成功例に固執して
頑なにやり方を変えない人が
実はその組織においてとても問題児なのは
岡目八目、いつも感じます。

自分自身もそうならないように
戒めて行動したいと思います。

例えば、もうすぐ始まる「働き方改革」
これも今までの古い人間の考えからすれば
私も含めて、なかなか
納得のいくものでもない部分も多々あります。
それをどういった形で
受け取り変えていくのか
これからの価値感にどう寄り添うのか
企業にとっても大きな区切りと思います。

これからの価値観が
若者がチャレンジすることから逃げる
言い訳に利用されるのではなく、
若者が正しくチャレンジできるチャンスに
利用できるものになるようになるように
我々も正しく運営することが大事。

今、思えばパワハラなんてものは
無いほうがいいに決まっています。

これまでもアメとムチを
上手に使い分けてくれたら
まだ耐えれる部分もありましたが、
アメはなくてムチだけでは、
心は磨り減っていくのも事実なわけです。

そんな甘いアメもこれからは
そんなに作れないでしょうから
やっぱり価値観の変化には対応したいですね。

そんな価値感の変化の大切さに
気づかせてくれるきっかけをくれたのが
野球界ではイチロー選手でした。

そんな大きなことでなくてもいいので
私達もそんなきっかけに
気づいていきたいです。

そんな瞬間をきっかけだと
ちゃんと気づけるのも
日々、安定した毎日を過ごしていけないと
目の前に現れても気づくことができません。

となったら今の時代、
働き方改革といった価値感の変化は
やっぱり大切な取り組みだと思うのです。