判断の目安を持っておく大切さ

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

【解説】
稲が実を熟すほど穂が垂れ下がるように、
人間も学問や徳が深まるにつれ謙虚になり、
小人物ほど尊大に振る舞うものだということ。
(故事ことわざ辞典より)

成功したと言われる人と逢った時、
なんて丁寧で気遣いができる人なんだろうと
感銘を受ける人もいれば、
なんて偉そうで無礼な不愉快な人なんだろうと
二度と逢いたくない人もいます。

この違いって何なんだろう?
本人の心構え次第なのか
そうやって躾けてもらえなかったのか
大人になっても気づけないものなのかと
いろいろ思っていました。

先日、私たちの根本的な個性は
それほど変化しないことが
研究でも示されていて、
例えば、話す時の流暢さ、適応性、衝動性、
謙虚さなどは、幼少期から成人期を通して
ほぼ変わらない話を知って、
なんか妙に納得しました。

要は、よほど本人が変わろうとしない限り、
人はほとんど変わらないし、
変えることも難しいってこと。

最近は、雇用問題で
社内にいる問題社員をどうしたらいいか?
といった話もよく聞きますが、
身も蓋もなく言えば、最初からそんな人を
採用しなけければいいんです。

暴力を振るう旦那を
どうしたらいいですか?といった話なら
そもそもそんな人を恋人や結婚相手に
選ばなければよかったんです。

根本的な個性を
性質や性格に言い換えたら
それはそれほど変化しないのなら
最初からそんな人を選ばなければいいのが
一番、確実なわけです。

経歴や見た目、家柄、収入で選ぶ前に
そもそも価値観や考えが
同じ方向を見ていない相手とは
先で分かり合うことはかなり困難。

そもそも最初からそんな方法があったら
苦労しないという人もいるでしょうが、
ある程度はあるのではないでしょうか?


評価は本人でなく、周りがするものなら
周りの人に聞く耳を持つべきでしょう。
もっと言えば、親や友人を見れば
ある程度、どんな人かは
予想できるかと思います。

「言葉を信じるな、行動を信じよ。」
綺麗な言葉だけ信じず、
その人はどんな行動をとっているのか
そこをしっかり見ないで選んでは
見誤ることは多々あるのではないでしょうか?

明らかに間違うより概ね正しければいいなら
こんな方法もあります。
仮に50人面接して1人採用するなら
応募者数50人を数学定数e(2.718)で割った数
18人までを不採用して、その18人の中で
最も優秀だった人を上回った最初の応募者を
採用すれば概ね正しい結果となるようです。

これらが全て正しいかは分かりません。
でも、判断の目安にはならないでしょうか?

ネットで見かけた話。

プロのカメラマンに
「この写真みたいなステキな桜を
撮りたいんです。」と言ったら
「じゃあいいカメラ買うより、
いい場所を見つけないとね。
ロケハンなんて年中できるんだから、
冬の桜の木を見て、
春満開になった桜の木を想像しなきゃダメだよ。
場所を見つける技術ってすごく大切」って話。

素晴らしい人生のヒントをくれる
大好きなお話です。