初心忘るべからず

24年前の今日、
瀬戸内海に浮かぶ島に隔離され(笑)、
新人研修が始まりました。
私の社会人生活が始まったのです。

あっという間の24年間です。
今、振り返れば20代は、
全然うまくやれませんでした。

帰りたくない時代ですが、振り返れば、
なんと輝く時間だったことに気づきます。
嫌なことは都合よく忘れていき、
楽しかった思い出しか浮かびません(笑)。

経験も重ね、知識も増えましたが
あの頃の気持ちは忘れないようにしたいです。

「初心 忘るべからず」
世阿弥が残したこの言葉。

一般的には
「慣れてくると慢心になりがちだが
最初の頃の気持ちを忘れてはいけない。」
と使われがちです。

世阿弥は、
そんな初心を「花鏡」で
「是非の初心忘るべからず、
時々の初心忘るべからず、
老後の初心忘るねからず。」と
3つの時期に分けて説いています。

「是非の初心忘るべからず」とは、
「未熟だった頃も忘れることなく、
それを基準にしていかねばならない。」

「時々の初心忘るべからず」とは、
「その歳にふさわしいチャレンジは
その段階においては初心者である。
それを忘れてはいけない。」

「老後の初心忘るべからず」とは
「年老いて初めて行うこともあり、
そのときもやはり初心者である。
歳をとったからといってできるとか
完成したとかはない。」

そう思えば今の私は
「時々の初心」の段階ですね。

改めて、いつの時代も初心者であることは
人生においてたくさんあります。
奢り高ぶることなく、謙虚にやっていくよう
24年目を迎えた今日、
自分自身に言っておきたいと思います。