土台づくりの名人

この前、東京にいったとき
神保町にある「冷やし中華」発祥の店
揚子江菜館にて 冷やし中華を食べました。

以前書いた発祥の店好きとして
日々ブレることなく過ごしています(笑)。

今日は、私が影響を受けた人のお話を
したいと思います。
その影響を受けた人の名は、
根本陸夫さんと言います。

もう亡くなられて20年近く経ちますが、
「球界の寝業師」と呼ばれ
プロ野球界に大きな影響を与えた人と
言われています。

失礼な言い方ですが
選手としても監督としても
素晴らしい成績を残したわけではありません。
しかし、その後の活躍は
めまぐるしいものがあります。

導入期ともいえる時期に
体制を整え、人員を揃え
次の人にバトンを渡した
その組織はその後、大きく成長します。

その後はGMとして、社長として
そのチームの監督を
支え続けていったのです。

広島東洋カープ監督時代は
引き継いだ古葉監督が
赤ヘル旋風を起こします。

西武ライオンズ監督時代は
引き継いだ広岡監督、森監督が
80~90年代の西武黄金期を築きます。

ダイエーホークス監督時代は
引き継いだ王監督が優勝し、
ソフトバンクに変わっても
今も強いチームとして存続しています。

こう伝えたら野球の好きな人には
凄さが伝わるかと思います。

根本陸夫さんは
まさに土台づくりの名人なのです。

何の世界でも
成長期、成熟期といった時期の
指揮官に評価が集まります。

結果が全てと言われる
勝負の世界ではなおさらのことです。

でも、どの組織も
最初から強いわけではないわけで
導入期、成長期、成熟期
その時期によって望まれるリーダー像は
違うわけで、
そのなかで最も地味な時期
導入期における理想のリーダーが
根本さんのような人であったわけです。

そんな目立たないけど
とてつもない存在感であったことに
たまらなく魅力を感じたのが
大学生時代の私でした。

根本さんには
たくさんのエピソードがあります。

時として強引なまでに
ラインスレスレの力技(苦笑)もあったようです。
まさに寝業師の本領発揮と
いうことなのでしょうが、
そんな部分にもとても惹かれました。

決断力、分析力、覚悟・・
そんな部分がないとできませんから。

そんな根本さんの生き様に惹かれた私は
導入期 根本監督
成長期 三原監督
成熟期 川上監督を例にした
「時期におけるチームマネージメントの違い」
といった卒論を書いたりしたのです(笑)。
(先生には面白い!と誉めてもらえましたが♪)

根本さんはとても面倒見がよく
全国にシンパがいました。

世話になった人のほとんどが
根本さんを父親のように兄のように
慕っていたという話もあります。

そしてその人達が
根本さんが選手を獲得する時に
強い力となり協力していったのです。

そんな人情味ある部分も踏まえて
とても影響を受けました。

根本さんの考えに
「組織には軸となる
大きな柱がないと成長しない。
多少の血は流しても獲得して整備する。」
といったようなものがありました。

例としてそれは
西武時代は阪神から田淵選手を
ダイエー時代は西武から秋山選手を
獲得したエピソードとなっています。

なので私は、
監督や社長などのリーダーが
もちろん大事なのは前提ですが、

軸になる柱がいなければ組織は
なかなか強くならないという考えなので
一般的な組織であれは
母親役や右腕といったNO-2の存在が
なにより鍵になると思っているのです。

どの世界でも
華やか部分に目がいきがちでですが、
表があれば裏があるように
目に見えにくい部分にこそ
本当の秘密や秘訣があると思っています。

そして、相手のそんな部分にも
気づけるような人でありたいと思ってます。

私にとって学生時代のしめくくり、
大学の卒論にまで書いた人
根本陸夫さんに興味を持った方は
またいろいろ聞いてくださいね。

酒を呑みながらなら
5時間くらいは語れると思いますので(笑)。